鋼材のミルシートとは

ミルシートとは鋼材証明書のことです。

工場や製作所を表すmill(ミル)書類を表すsheet(シート)を合わせた和製英語で鋼材を扱う人達は基本的にはミルシートと呼びます。

ちなみに正式にはmill test report (ミル テスト レポート)と言います。

鋼材メーカーが行っている検査証明書で提出の義務があります。

建築においては設計士が求める材質や基準を満たした鋼材を使用しているかを確認する証明書となります。

例えば材質のSN490Bを使用しなければならないのにも関わらずSS400を使用していたとなれば構造上に欠陥が発生する可能性などがあり大変なことになります。

目次

鋼材はどうやって確認する?

鋼材にはすべて鋼番(コウバン)と呼ばれる番号が振り分けられています。

その鋼番はかならず一致するようにして提出しなければなりません。

鉄骨工事では基本的に使用した鋼材は全て提出します。

メーカーの再発行について

鋼材店で在庫しているものはメーカーが混合してしまうことなどが多々あります。

その際に紛失したから再発行してほしいと頼む場合に再発行してくれるメーカーと再発行をしてもらえないメーカーがあります。

しっかり保管しておかないといけません。

メーカーからのミルシートは5本も10本も一枚の紙で発行します。

その中から1本を出荷して使用した場合にはミルシートはコピーして会社印を押して提出をします。

もし原紙をそのまま提出してしまったら残りの材料を出荷した場合に証明書が無いなんてことが起こってしまいます。(しっかり管理しておきましょう)

テンプラミルシートについて

テンプラミルシートとは使用した鋼材と整合性が取れていない証明書を発行することです。

これは実際に使っていない鋼材をあたかも証明書だけ揃えて使ったようにするいわゆる偽装です。

一昔前は鉄工所に余った鋼材を使用してミルシートが無い為鋼材担当者にお願いしてテンプラミルシートをもらって提出していた時期があるそうです。

これはコンプライアンス上に絶対やってはいけません。(※コンプライアンス=法令遵守)

テンプラミルシート⇒衣だけが大きく中身が少なく、全く中身が無い天ぷらになぞられて作られた用語です。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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