鉄骨工事で柱巻きという言葉が出来てきます。
通常の柱巻きは鉄筋などで柱周りを組み上げてコンクリートを流していきます。
これは柱巻きでも根巻きと呼ばれる作業です。
混合して覚えないように注意しておきましょう。
通常の柱巻きは根巻きのこと
先ほども説明したように柱巻きと一言で言ってしまえば通常は根巻きのことを想像してしまいます。
根巻きは基礎を固定させる為に土間と一緒にコンクリートを打ちます。
これは構造の安定をはかり、地下水に対する腐食などを防ぐ役割をはたします。
柱を建て終わった後に異形鉄筋を配筋していってその後型枠を組み、コンクリートを流し込む作業を行ってこのような根巻きを作っていきます。
この根巻きを柱巻きと呼ぶことも多いです。
鉄骨工事では鉄筋工事や型枠工事は行わない為、鉄骨工事範囲外となります。
鉄骨工事の柱巻き(はしらまき)とは
建物の柱ですべて壁に隠れてしまう部分などにはとくにこのような装飾は必要ありません。
そんな場合には板金など材料を柱周りに貼って柱の見た目をかっこよく装飾する場合があります。
この板金を張る際に柱巻きの下地を溶接して付けなければなりません。
よく見られるのは柱の回りにC形鋼を何本も取り付けていきます。
柱には構造上耐震などの関係で直接ビス孔などは開けられないため、このような下地を取り付けていくことが多いのです。
壁下地にアングルなどを取り付ける場合にも柱巻きのアングルといった表現をします。
柱巻きは構造図には出てこない
しかも柱巻きのサイズなどの記載があっても、どこまで取りつくかなどはわからない場合がほとんどです。
鉄骨工事を見積る時点で漏れがないようにしておかないと鉄骨工事の範囲外で追加工事としてもらうことが困難な場合もあります。
柱巻きを見落とさないようにするには建物の用途をある程度しっておく必要があります。
建物の用途とは人がよく集まる観光施設や行き来が多い駅や役所などには鉄骨の柱をそのまま出している部分と装飾が施されている場合などがあるので柱巻きの鋼材が付く可能性が高くなります。
柱の仕上げなども意匠図に記載があるので確認して、柱巻きが必要か否かを把握しておくことが必要です。
まとめ
根巻きと柱巻きでは少し違う意味で使われることが多い為、区別して覚えておきましょう。
柱巻きは工事によっては相当数の下地が柱に取り付く可能性もあり、加工手間としてはかなりの加工工数が必要となる場合もあります。
人が行き来する場所などには柱を装飾するケースが多々あるので見落としが無いように見積りに反映させることが必要です。
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