鉄骨工事の現場にいると鳶職人さんから地組(じぐみ)という言葉がしょっちゅう出てきます。
鉄骨建方を行う上では当たり前のように行う地組(じぐみ)。
今回は地組(じぐみ)について解説していきます。
地組(じぐみ)とは
鉄骨材料は10ton車やトレーラーなどで搬入をしないといけません。
もちろん建築物は全て同じ形をしている訳ではないので、運搬のスペースも限られてきます。
このように運搬に支障がある場合などは鉄骨材料を分割して搬入しないといけません。
分割したものを建てながら組み立てていけばいいのですが一度地面で組み立てることで作業効率がグッと上がります。
地組をする部材
梁以外では胴縁で地組を行うことが多いです。
梁を地組する場合にはあらかじめスプライスプレートをジョイントさせて、水平をしっかり図り、ジョイント部分を本締め、塗装までを行って荷揚げをしていきます。
現場で地組をするのは出来るだけボルトでジョイント出来るものにして搬入しましょう。
地組で溶接だと職人を呼ばないといけないので費用がかさんでしまいます。
柱などは地組することはほとんど無く、分割してもエレクションピースなどで固定していって現場溶接を行う作業の方が多いでしょう。
地組をするメリット・デメリット
地組のメリット
ボルトを締める機械を持ち上げる手間や塗料なども地上においてある為すぐに対応できます。
クレーンの速さなどには人間のスピードと違って、ある程度限界があります。
吊り上げる荷物を何ピースも吊り上げなければいけないところを地組を行うことで一度に数ピースを吊り上げて取り付けることが出来るので効率がとても良いです。
地組のデメリット
地組のデメリットはスペースが必要なことです。
鉄骨工事というのは重量物を相当数搬入して現場に必ず仮置きをします。
上に重ねることは出来ない為、ある程度広げて現場スペースにおいていきます。
だだっ広いスペースを確保するのは至難の業です。
鉄工所と鳶職人とで搬入タイミングを打ち合わせして効率良く現場搬入できれば一番いいのですが、天気や建込みのスピードなど様々な要因で予定よりも早く進んだり、逆に遅れたりすることがあり、綿密な打ち合わせが必要になります。
やはりある程度材料は多めに搬入して、現場で鳶職人が仕事が無くなるといったことは避けたい為、ある程度多めに材料搬入したほうがいいでしょう。
まとめ
鉄骨工事では地組はほとんどの現場が行う作業です。
地組のスペース確保だったり人や車の通路確保などは工事現場ごとで他業者との打ち合わせが必要になってきます。
鳶職人はある程度やりやすい場所を確保したいと考えます。
地組という用語を理解しておき、スムーズに対応できるようにしておきましょう。
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