鉄骨工事の常用(じょうよう)とは

鉄骨工事を行う上で追加工事や手直しなどの人が作業を行うのは常にあります。

今回は鍛冶工事や鳶職人が行う常用(じょうよう)について解説していきます。

目次

常用とは

常用とは一定の決められた仕事を時間給として代金を受け取ることを言います。

作業の進み具合や元々見積りを行っていた範囲ではなく、1日の一人が働いた時間で換算するといった方法です。

工事では人が1日に現場で働いた人工賃(にんくちん)で換算することが多くあります。

これは予定していた人数と日数うなどに関わらずかかった分の人工を請求できるといった用語になります。

常用は常に使うことだったり、続けて使うといった意味をもちます。

文字にすると常用、常庸とどちらも「じょうよう」と呼び、どちらの字を書いたとしても正解とされています。

請負いと常用の違い

請負い

請負いというのは一式○○万円といった決められた金額で施工を行うことを言います。

人件費、材料費、交通費、宿泊費、運搬費、消耗品費など人が動くことでかかる経費なども全て込みこみの値段で仕事をこなして仕事の進み具合で出来高請求を行うことを請負いと言います。

請負いでは施工前に見積りを行い、予算に合わせて仕事を請負っていきます。

見積りが甘く予定していた人数と日数よりも多くかかってしまった場合には赤字となってしまうのがデメリットです。

施工側のミスなどで日数が増えたとしても金額を変えてもらうことはありません。

しかし見込んだ予定よりも早く終わらせたり、人数が少なくて済んだ場合には大幅に儲かる可能性があり、見積りを間違いなければ常に儲かるような仕事の請け方になっています。

常用

常用というのは作業をどれだけの人工で作業を終え、1日いくらといった換算を行います。

材料費、宿泊費、消耗品費などは別途で計上することがありますが基本的にはそれも1人の人工賃に割り返して換算を行います。

掛かる日数と人数で見積りなどを行いますが見積りが甘く見積りよりも多く人と日数がかかったとしても1人1日いくらといったかかった分を請求する為赤字になる事はありません。

しかし常用はかかった分の請求となる為、予定していた金額よりも大幅に早く施工が終わり、予算が余ったとしても元請側が儲かるだけで施工側が大幅に儲かることはありません。

常用が発生する場合

鉄骨工事などで常用が発生するのは追加工事などの作業が発生した場合にこのような請求方法を取ります。

鉄骨工事は基本的に請負いで施工を行うことが多くあります。

鳶職人と鉄工所の間では常用で換算することもありますが、建設会社からの発注では基本的に請負いで行います。

図面などの承認が降りた後に施工中に現場で図面上に無い作業が発生したりする明らかな追加工事などは常用で換算を行い建設会社と価格の折衝を行います。

請負いで行っている場合にはちょっとした作業であれば請負い金額の範囲内で追加を行うことがたまにあり追加工事か請負範囲内での見極めは現場を把握してしっかり判断して元請けに交渉しないと何でもかんでも追加で請求をしてしまうと次から発注が無くなってしまったりする可能性もある為気を付けておきましょう。

まとめ

工事現場では人間が作業しなければいけない場合が大半です。

人が動けばその分お金がかかり支払いがあります。

請負いや常用など元請けからの発注形態はしっかり確認して工事を行いましょう。

追加で常用として換算する場合には仕事をする前に常用で請求させてもらうように確認を行った上で施工にかかるようにしないと追加として認められない場合などがあります。

常用工事というのは赤字にしない為にもとても大事な言葉になる為覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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