鉄骨工事に使用する縞鋼板(しまこうはん)とは

鉄骨工事では様々な鋼材を使用して一つの建物を作っていきます。

今回は縞鋼板について解説していきます。

目次

縞鋼板(しまこうはん)とは

縞鋼板とは表面に凸凹した突起が付いておりその突起が滑り止めの役割をしてくれる鋼板のことです。

チェッカープレートと呼ぶ人も多くいます。

表記はCPLと書いてありChecker plate(チェッカープレート)が由来で表記されています。

CPL400などの表記がしてある場合には通常の鉄板のSS400と同じ規格を使用するのが普通です。

普通鉄板ではガセットプレートやベースプレート、ダイヤフラムなどの部分に使用しなければいけませんがCPLは基本的には踏板や床板にしか使わない為特殊な規格の板はありません。

縞目はメーカーによって違う

主に縞鋼板を作っているメーカー

  • 日本製鉄㈱
  • JFEスチール㈱
  • ㈱神戸製鋼所
  • ㈱中山製鋼所
  • 東京製鉄㈱

日本でこれらメーカーが縞鋼板を作っており、使用されています。

日本製鉄㈱の縞目
JFEスチール㈱の縞目
㈱神戸製鋼所の縞目
㈱中山製鋼所の縞目
東京製鉄㈱の縞目

どのメーカーもとてもよく似ていてよーく見てみないと違いには気付かないこともしばしばあります。

しかし縞鋼板というのは少量を単体で使うことはほとんどなく、連続して使用されることが多く、大量に使用します。

全体を俯瞰して見た場合には同じ縞目に違う縞目が入ってしまうととても違和感がありすぐに違うメーカーの物を混ぜたとわかってしまいます。

縞目の混合には注意しておきましょう。

縞鋼板のサイズ

縞鋼板の一般的な厚み  

 t2.3/t3.2/t4.5/t6/t9/t12

この辺の厚みが一般的に使われます。
物件によってはt22などの厚い縞鋼板を使用する場合などもありますが稀な場合が多く、薄い縞鋼板は基本的には存在しないと覚えておきましょう。

縞鋼板のサイズ

 3x6(914×1829)/4x8(1219×2438)/5x10(1524×3048)

普通鋼板同様のサイズを在庫している鋼材店が多く、切板などで使用する場合には特殊なサイズで在庫をしている鋼材店もありますが使用頻度などを考えてもあまり大きなサイズの在庫を持っていない傾向があります。

地域によってメーカーの流行りがある

鋼材店が全てのメーカーとサイズを在庫する訳にはいきません。

あまりにも置き場に場所を取ってしまうからです。

都道府県ごとで縞目は異なっており、○○県では縞鋼板といったら日本製鉄の縞目といったことがしょっちゅうあります。

日本製鉄が主流の県でJFEスチールの縞目を在庫しても全く売れないといったことが起こります。

物件などで縞目をメーカー指定して注文した場合に納入までに日数がかかってしまうなんてこと良くあることなので注意しておきましょう。

縞鋼板の使用箇所

縞鋼板は非常階段の踏板に使用してあることが多く、駐車場などから外部階段を使って下りてくる際にもとても目にしやすいです。

工場などで床が濡れたりして滑りやすい場所にも縞鋼板を敷いてあることが良くあります。

人が乗ったりする側溝の蓋などにも使用され、比較的人が通ったり、目にする場所に使用されている場合が多いです。

またトラックなどの荷台の補強などにも縞鋼板を張ることがあり、荷物を積んで輸送している際に普通鉄板だと荷台で動き周ったりするのを少しでも防ぐ役割をしてくれます。

まとめ

縞鋼板は普通鉄板とは違う箇所で様々な用途で使用されています。

日常では駐車場などの階段には良く使用されている為馴染みがあるかもしれません。

縞目が付いている分値段は高くなってしまいます。

建築を行う上では予算のなどの関係を考慮して使用するケースが多々あります。

メーカーで若干の違いなどがあることを把握して手配関係を進めることが大切になります。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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