鉄骨工事で使う水切りプレートとは

鉄骨工事にはプレートに様々な名前が付いています。

これは電話などで伝える場合などに名前があった方が伝わりやすからです。

今回は鉄骨の雨仕舞いに関わる水切りプレートを解説していきます。

目次

水切りプレートとは

水切りプレートとは鉄骨部分の外部に露出する部分にプレートを設けて雨仕舞いを行うプレートのことです。

建物の鉄骨というのは基本的には屋根や壁に隠れてしまうことがほとんどです。

しかし出入口などの人が行き来をする場所では鉄骨がむき出しになる場合があります。

その場合には溶融亜鉛メッキ加工をおこなったり、見た目の良い塗料を塗布したりします。

今回の水切りプレートは鉄骨庇などに主に用いられ外部と内部の壁の境目に設けられています。

この水切りプレートがあることで内部に雨水が入らないように雨仕舞いが出来るのです。

これが無いと雨水が内部に入ってしまい鉄骨錆の原因や壁などの建物全体の劣化に繋がりやすくなります。

水切りプレートの付け方

水切りプレートはメッキ庇などの境目にH形鋼の形にくりぬいた鉄板を付けて溶接を行います。

この水切りプレートはあまり厚いものではなくt3.2くらいのものが主流となります。

水切りプレートと壁部分の接合部分をコーキングで隙間を埋めて雨水が内部に入らないようにするのが一般的です。

コーキングはシーリングやシールなどの呼び方もあり様々な呼び方があります。

水切りプレートの取り付け方法

  • 最初に溶接しておく
  • 後から納材のみおこなう
  • H形鋼に差し込んで動くようにしておく

最初に溶接しておく

水切りプレートは建設会社の人からこの位置に水切りプレートを付けておいてほしいといった指示があればあらかじめ取り付けておいて現場へ納材します。

基本的に水切りプレートがいる部分は溶融亜鉛メッキ処理なのでH形鋼に付けると厚みが薄い分歪んで曲がってしまうことがしばしばあります。

メッキ部分というのは外から目視で見える為、曲がっている板があると少し見た目が悪くなってしまいます。

建物内部に水が入るよりはいいのでこのよう方法をとる場合があります。

後から納材のみ行う

水切りプレートを半分に切ってメッキに付けておいて後から壁を張る際に取り付けを行ってもらうといった方法もあります。

コーキング部分が増えてしまいますが鉄骨加工を行う段階で壁の位置が決まっていなかったりすると先に水切りプレートが付けられない場合には鉄工所から納材のみ行い後付けにする場合があります。

H形鋼に差し込んで動くようにしておく

水切りプレートをH形鋼の形にくりぬいて水切りプレートを自在に動くようにしておく方法があります。

壁の位置も決まっておらずにどこに付けていいかもわからない、歪むのも見た目が悪いので嫌だといった悩みには水切りプレートをH形鋼の形にくりぬいてあらかじめ取り付けておいて納材する方法があります。

水切りプレートを半分に切らずにH形鋼に差し込む形にして納材しておく方法があります。

この方法は途中にガセットなどが入る場合には一番最初に入れておかないとあとから水切りプレートを入れることができない場合がある為注意しておきましょう。

この方法であれば水切りプレート近くの胴縁ボルトが取れなかったり、後から壁の位置が変更になった場合でも見た目もおかしくならずに綺麗な施工ができます。

まとめ

水切りプレートというのは構造的にあまりメインになる鉄板ではありません。

しかし建物内部に雨水が入らない為にはとても必要なものです。

建築工事をするうえではまだ壁などの種類がちゃんと決定していないときに取り付けておかなければいけないものです。

加工と現場の時間に差が生まれ工事の最後や壁の施工のときにこの水切りプレートを付けてほしいといった話をもらう場合があります。

工事をスムーズに運ぶにはこのような小さな箇所をしっかりと打ち合わせしてあらかじめ決めておくといいでしょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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