鉄骨工事では壁を張る為の下地として胴縁が必要になります。
近年では赤錆塗装よりもグレー色での塗装が増えてきました。
これは赤錆よりも建てている最中に汚れが目立たない為だと言われています。
軽量形鋼を製造するメーカーもC形鋼や角パイプなどはグレー色の製造、出荷の割合が多くなっていると言います。
その中で胴縁は鉄工所自ら加工をせずに外注することが多くあります。
胴縁専門で加工を行っている会社もあり本体鉄骨を自社で行い、胴縁加工を専門業者に発注するといったケースが当たり前になりつつあります。
グレー色が主流になってきている
近年はグレー色で塗装が集中になりつつあるがそのグレー色といっても黒に近いグレー色やほぼ白色に近いグレー色まで様々あります。
一言でグレーをひとまとめにすると大変なことになります。
もちろん鉄骨工事では胴縁を本体の色は同じ色で統一しないと建てている最中にも見た目が悪く、クレームの原因になったといった事例などもあります。
メーカー製造時に塗料を指定して製造してもらうことが可能であればいいいのですがなかなかそうはいきません。
なので本体鉄骨の塗装を胴縁製作のグレー色の色味に合わせて塗装するといったケースが多々あります。
㈱中山製鋼所の74アクア
㈱中山製鋼所は全国でもトップクラスのC形鋼や角パイプを製造している会社です。
中山三星建材㈱が各拠点で製造を行っていましたが㈱中山製鋼所が吸収合併を行い㈱中山製鋼所になっています。
その塗料が74アクアと呼ばれる塗料になります。
しかし日本ペイント㈱はこの色を全く同じ色の塗料は販売しておらず当時建築業界でも胴縁を同じ色を使いたいといっても色見本を見ながらN5くらいの塗料を使用メーカーごとに提出して決定させていました。
大日本塗料㈱のMKダークグレー
中山三星建材㈱は塗料を分けてほしいなどの問い合わせが多かったせいか中山三星建材㈱が大日本塗料㈱に委託して全く同じ色の塗料を造ってもらいました。
そこで出来たのがMKダークグレーという色味の塗料なのです。
これを使うことで胴縁と本体の色味を完璧に合わせることが出来る為、見た目のクレームなどは減りました。
MKダークグレーⅡ
大日本塗料㈱にもN5やN4といった色の塗料があります。(N5やN4はマンセル値を表している)
(マンセル値とは、色相・明度・彩度を数値とアルファベットで表した色番号です。色を表す参考値として、塗料や外壁材、広告物などで使用されています。)
MKダークグレーは㈱中山製鋼所と全く同じ色味で作られましたが2024年6月に大日本塗料㈱がより㈱中山製鋼所の74アクアに近づけた色味のMKダークグレーⅡを発売しました。
そして従来の2025年3月をもってMKダークグレーは廃盤にしてMKダークグレーⅡのみの販売を行うようにします。
大日本塗料㈱以外にも似たような色味の塗料はありますが完全に一致させようとすると大日本塗料㈱のMKダークグレーⅡを使用をオススメします。
軽量形鋼は他メーカーも販売しておりグレー色のC形鋼や角パイプも販売しております。
しかし㈱中山製鋼所のシェアが大きい為、㈱中山製鋼所の色味に合わせた塗料で製造しているメーカーがほとんどだと聞きます。
2024年6月より販売開始
商品名⇒グリーンボーセイ速乾 JIS K 5674 1種 MKダークグレーⅡ
商品名⇒グリーンボーセイ超速乾 JIS K 5674 1種 MKダークグレーⅡ
MKダークグレーの価格
MKダークグレーは通常のN5グレーなどよりは高くはなります。
鉄骨加工ton数が多くなってくると使用する缶数も増えてきます。
この価格差がコストとして重くなる可能性もあります、
しかしいざ建方を行っている最中に色のクレームなどが入った場合に再度塗装塗り直しなどになったら塗料の差額では済まない追加費用がかかってしまいます。
見た目の色味をしてはN4やN5などとさほど変わらないですが色味を気にされる施主や設計事務所やゼネコンの担当者がいる場合にはMKダークグレーという商品があることを知っておけば提案をしやすいのではないでしょうか?

