鉄骨工事では建築現場にある機材や道具に名前があります。
正式な名称で呼ぶ人もいれば昔からこの呼び方だからという理由で道具を省略して読んだりする人もいます。
それが上手に伝わらないと現場で作業を行う上で業者が取り合いになって使えないといったことが起こります。
作業ができないと手待ちになる為トラブルの元にもなります。
今回は鉄骨工事で鍛冶工事などに使う立馬(たちうま)について解説していきます。
立馬(たちうま)とは

立馬とはての届かない場所などに足が4本付いた作業ありばがある脚立のことをいいます。
今まで現場でこの正式名称でこの道具を呼んだ人は見たことがありませんが・・・
建築工事では屋根や壁に手直しが出た場合に高い所を作業しなければならないときにこの立馬を利用します。
一昔前は脚立を使って作業を行っていたが安全面の観点から脚立の使用を禁止する現場などが増えて脚立で作業をしなければならない場合には立馬を利用して作業をすることが増えました。
立馬は脚立を違って安定性が良く、脚立のように座って手の届く範囲しか作業ができないというわけではないのとても便利です。
鉄骨工事での立馬の利用方法

鉄骨工事では外部の鍛冶工であれば足場が掛かってから溶接作業などを行うことができます。
しかし内部の手直しなどが出た場合などは脚立を用いるか立馬を利用するしかありません。
それより高くなると高所作業車を借りて作業を行わないといけませんがある程度の高さまでなら立馬で作業をすることができます。

立馬は鉄骨搬入時のトラックの荷台への乗降りにも使用することができます。
労働安全衛生規則(第518条)
事業者は、高さが2メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。
トラックの荷台は高さがあるので飛び降りたりして怪我するリスクや吊り荷を上げる際の転落防止などの観点からも立馬を利用したりします。
トラック荷台への昇降へ専用の立馬も存在するのでそちらを使用したり立馬を使用したりを様々なパターンがあります。
立馬は誰が手配する?

労働安全衛生規則にもあるように事業者がこれを設けなければならない為、ゼネコンが手配を行わなければいけません。
基本的には鉄骨工事建方時には立馬はあまり必要が無く鉄骨工事業者以外にも現場作業が多くなってきた際に使用するので立馬は業者間での取り合いになってしまう場合があります。
立馬が無いと作業が出来なくなって手待ちになったり業者間で揉め事に発展したりと気持ちい仕事が出来なくなってしまいます。
前日などに立馬はどこの業者が使用するかの打ち合わせをしっかり行って自分の業者が借りられるかを確認しておくことが重要となります。
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