鉄骨工事に使うガセットプレートとは

鉄骨工事で使われるガセットプレートとは主に小梁をジョイント(繋ぐ)際にH形鋼に取り付ける受けのプレートのことです。

H形鋼のピン接合と呼ばれる箇所に付けます。

(ピン接合とはH形鋼のウェブだけで接合する方法です。)

ガセットプレートはGPLという表記されることが多いです。

目次

ガセットプレートの取付場所

ガセットプレートはH形鋼のウェブ面に溶接する板を指します。

基本的には大梁と小梁を繋ぐ場合に用いられる接合部分の板になります。

大梁同士であれば剛接合になるプライスプレートで接合してウエブ面とフランジ面にジョイントをしていきます。

このガセットプレートの溶接方法は隅肉溶接を行います。

ガセットプレートは穴あけ加工は基本的にはドリル穴でないといけません。

ガセットプレートはジョイントする穴が必ずあります。

近年切板(きりいた)を作る工程でレーザー切断というものがあります。

切板(きりいた)を制作するにあたってレーザーで穴あけまでを行えれば納期も短縮できますが基本的にはドリル穴あけが原則となっています。

しかし13mm以下の板厚であればレーザー穴でも良いとされています。

ボルト、アンカーボルト、鉄筋貫通孔はドリル穴あけを原則とするが、板厚が13mm以下のときは、せん断孔あけをすることができる。切断面にバリなどが生じた場合は、グラインダーなどにより修正する。

建築工事標準仕様書JASS6鉄骨工事より

ガセットプレートはショットブラストが必要

ショットブラストとは鉄の小さな玉を鋼材にあてて表面の黒皮と呼ばれる鉄の膜を剥がして鉄表面をザラザラにします。

これは鉄同士の接合部の摩擦面をしっかり確保する役割を担います。

ちなみに摩擦係数は0.45以上です。

要はそのままだとH形鋼同士が滑ってこすれてしまいボルトが緩む可能性がある為、このような処理をしなければなりません。

ガセットプレートとその接合部分のH形鋼には塗装はしません。

一昔前のショットブラストが無かった時代は接合部に水をかけてわざと錆を発生させて摩擦面を確保していたそうです。

ガセットプレートの裏側には必ずリブプレートが必要となる

ガセットプレート部分には小梁のH形鋼と接合する為、その裏側には必ず補強のリブプレートが必要となります。

これはガセットプレートにチカラが加わる為、座屈してしまうのを防ぐ為です。(座屈:チカラが加わったときに曲がったりすること)

リブプレートはジョイントしない為ショットブラスト加工は必要ありません。

反対の場所にもう一枚ガセットプレートが来る場合にはそのガセットプレートがリブプレートの役割を果たす為リブは必要ありません。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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