鉄骨加工の隅肉溶接とは

鉄骨工事で欠かせないのが溶接。

溶接にも様々な種類があり溶接する部材や溶接方法などで呼び方が違います。

今回は鉄骨工事で最も多く使われる隅肉溶接とは何かを解説していきます。

目次

隅肉溶接とは

隅肉溶接とは開先を設けずに溶接を行っている箇所です。

角継ぎ手、重ね継ぎ手、T継ぎ手のような鋼材の鋼材同士の合わせ方で溶接を行います。

引張力が多くかかる柱や仕口部分にはフルペネ溶接(完全溶け込み溶接)が採用されますがガセットプレートやリブプレートなどの溶接には隅肉溶接を行います。

ガセットプレートやリブプレートはT継ぎ手の方法で溶接していきます。

隅肉溶接は工事現場などでは「部分溶け込み溶接」といった使われ方もします。

実際のところは隅肉溶接と部分溶け込み溶接は違いますが鉄骨工事では建築会社の現場監督などが混合して覚えていることが多い為ほとんど同じような意味で使われることが多いです。

この隅肉溶接は外観のみの検査で判断されます。

隅肉溶接の記号

隅肉溶接は詳細図にこのような記号で記載されていることが多いです。

隅肉溶接には脚長(きゃくちょう)と呼ばれる部分と「のど厚」と呼ばれる箇所があり会話の中でたまにこの用語が出てきます。

溶接部分というのは断面を見てもらうと三角形の形をしています。

その一辺部分の長さを脚長(きゃくちょう)と呼びます。

脚長と脚長を結んだ場所と継ぎ手が交わる端の部分を結んだ場所をのど厚と呼びます。

基本的なのど厚の基準は

脚長×0.7=のど厚

溶接部分が見た目で凹んでいたり検査などで溶接用ゲージなどで測って溶接量が足りないと判断されてしまいます。

のど厚が足りないと溶接不良となったりするので追加で溶接を行ってもらう余盛(よもり)をお願いされる場合があります。

余盛(よもり)とは現在溶接している箇所に溶接ビードを付け足すことです。

溶接ビードの盛り上がり自体を余盛と呼ぶのですが、溶接を足すことを余盛と覚えている人も多いようです。

あくまでも伝わることが大切なのでお互いの理解をしっかり認識して確認しておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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