鉄骨アンカーボルトABRという規格(曲げたらアカン)

アンカーボルトは鉄骨工事の基礎段階で必ず必要になってくる部材です。

図面などにはアンカーボルトの規格にABR400やABR490Bなどの表記が書いてあるのでそれを元にして発注をかけてアンカーセットや部材を納品します。

アンカーボルトは鉄骨がちゃんと建つかどうかのとても大切な部材なのです。

アンカーフレームはアンカーボルトが横や上下にズレることを防ぐ為に行います。

ABRは規格の呼び名でそのまま(エービーアール)と呼びます。

目次

曲げたらABRという規格で無くなってしまう

鉄筋コンクリート(RC造)や狭い部分などでアンカーボルトを真っ直ぐに出来ない場合がごく稀にあります。

その場合には定着を加味して長さを指定してもらいアンカーボルトを曲げて施工を行う場合があります。

設計図にはABRと書いてあって施工がどうしても出来ないといった場合にはABRとステッキ状やŁ型に曲げて施工すればいいのでは?と考えそうですよね??

しかしABRという規格は丸鋼に上下転造ネジ加工と施して直線の物、尚且つ上下ダブルナット、片方には更に座金1枚(ナット4+座金1)という製品で初めてABRという規格になります。

たとえば曲げたり、ナットが不足していたり、座金が無かったりした時点でABRという製品では無くなってしまうのです。

定着板はあくまでもコンクリートを定着させる為にあるもので設計図には基本的に定着板の指示がしてある為付けるのが当たり前にはなっています。

出荷証明書には定着板が無くてもABRとして発行してもらえます。

アンカーボルトに使う丸鋼の規格(材質)

アンカーボルトは丸鋼をネジ加工を施して製品にしていきます。

アンカーボルトに使う丸鋼はSS400、SNR400B、ANR490Bなどが主流です。

ちなみにABR400に使われる丸鋼はSNR400Bを使用します。
ABR490Bに使用する丸鋼はSNR490Bを使用します。

間柱のアンカーボルトなどはSS400を使用することなどが多くあります。

基本的には設計図に書いてあります。

ABRとABMの違い

ABRとABMの違いネジ部分の作り方の方法によって分けられています。

ABRは転造ネジで作られているアンカーボルト
ABMは切削ネジで作られているアンカーボルト

表記によっては作り方が変わってくる為しっかり確認しておきましょう。

建築の鉄骨工事では設計図にABRの表記がほどんどでABMと使っている表記はいままで見たことがありません。

丸鋼を削ってネジを造る切削ネジは丸鋼が欠損していると考えられるからではないしょうか?

建物は変更にて材質や加工方法を強くすることはあっても弱くすることがあまりありません。

弱くする場合には再度構造計算が必要になる可能性がある為です。

アンカーボルトは工事の最初の方に必要になる為理解して発注したり打ち合わせを行うようにしましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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