鉄骨工事にはグラウトと呼ばれる柱脚工事の一環の作業があります。
これは鉄骨がほとんど建ち終わってから行う作業なので日程などを打ち合わせする際に必ずといっていい程出てくる鉄骨工事用語です。
今回はグラウトと呼ばれるものが何なのかを解説していきます。
グラウトとは

グラウトとは柱のベースプレートと基礎の間に充填する無収縮モルタルのことです。
鉄骨工事を行う上で通常ベースプレートの下には饅頭や鉄団子といった柱の高さを合わせる為の下地が敷いてあります。
これは高さを合わせてありますがベースプレートの中心部分に乗せかける為にあります。
建ち起こしなどの建物のを垂直に建たせる作業の際にあまり大きいと建ち起こしが出来ない場合がある為中心部分に作ってあります。
鉄骨がある程度建って、屋根や壁を貼ってしまうとその饅頭や鉄団子では重さに耐えきれなくなります。
そもそも根巻きするからいらないのでは?

柱というのは基本的には根巻きを行いコンクリートを流し込んでいきます。
(根巻きとは鉄骨の足元部分をコンクリートで固めてしまうこと)
その際にベースプレートの下までコンクリートが入り込みいちいちモルタルを打ったあとにコンクリートを打設する必要は無いように感じます。
しかもそうなった場合には目視で確認もできないし、万が一建物が下がってしまった場合には手の施しようがほとんど無くなってしまいます。
そんなことが起きないようにする為にもグラウドを打設して足元をしっかり固定する必要があるのです。
どのタイミングでグラウトを打設する?

グラウトは鉄骨工事が建ち終わって躯体の本締めが終わった頃に入れていきます。
工事がある程度進んでいる為、グラウトは日程を決めて打設してもらわないといけません。
天気や建方の進み具合で後工程は前後することが多々あります。
その為「グラウトはいつ打設しますか?」といった会話が必ず出てきます。
とくに既製品と呼ばれるハイベースやベースパックなどのグラウトまで込みの商品になると柱脚工事請負業者が日程を決めなければいけないので注意しておきましょう。
グラウドの入れ方
グラウトは基礎に木枠や鉄板の型枠を作ってモルタルが流れ出ないようにして入れていきます。
グラウトが固まったら木枠を外して根巻きの作業に取り掛かっていきます。
鉄板などの場合にはそのまま付けておく場合もありますが基本的には型枠は外すのが主流になっています。
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