鉄骨工事用語で使うキャンバーとは

鉄骨工事を行う上で様々な用語があります。

質問をされた場合などにどのような作業を行うといいのかわからないと確認のしようがありません。

そしてその作業自体にどのような意味があるのかを把握して行う必要があります。

今回は鉄骨工事で使うキャンバーとはどような意味なのかを解説していきます。

目次

キャンバーとは

鉄骨工事でキャンバーとは梁などの構造部材に自重がかかる方向と逆方向にあらかじめ設けてある曲げ部分のことを指します。

なぜ曲げ必要かというと建方後に発生する荷重、例えば胴縁や屋根壁などが取りつく際にかかる重みで撓みと防止する役割をはたします。

鉄骨工事では柱のスパンが長かったりする場合に現場で地組を行い、地組梁として施工を行います。

地組梁は当然ジョイント(継手)が発生します。

地組梁のジョイント部分を少し上にあげて合掌屋根のように勾配を付けて地組を行います。

これを行うことで荷重がかかったときに水平になりその後の施工性を良くする為に行う作業です。

胴縁などを取り付けたあとに撓んた場合には壁を貼る際に施工が出来ないといったことが起こり、胴縁のやり替えなどの追加工事が発生したりします。

梁のスパンが長い場合や梁が構造物に荷重が多くかかる場合などにはキャンバーを設けておくことが必要になります。

キャンバーの主な目安

キャンバーは基本的に建設会社や設計事務所からの指示を数値としてもらうのがトラブルが少なくて一番いいです。

しかし撓みというのは施工を行ってみないとどのくらい撓むかわからないので明確な数値は答えられてないのが一般的です。

基本的には梁のm(メートル)当たり1mm程のキャンバーを見るといいと言われています。

25mの梁であればキャンバーは約25mm程上げて地組を行います。

梁をジョイントしない場合にはキャンバーをつけることが出来ませんが通常定尺12~14m以上になってくればトラック運搬が出来ないくなるので中央付近でジョイントをすることで撓みが出てしまうのでキャンバーを設けて地組を行います。

キャンバーは別名むくりとも言う

このキャンバーですが別名で「むくり」といった呼び方もされています。

むくりを付けることで撓みを防止できるといった使い方をします。

意味は全く一緒で呼び方が違うので覚えておきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

コメント

コメントする

目次