鋼材加工に使う開先とは

鉄骨工事は鋼材を切断し、鋼材同士を溶接して骨組みを作ります。

その際には溶接の基準などがあり、溶接に対して前加工をする必要があります。

今回は鋼材に行う加工で開先(かいさき)を解説していきます。

目次

開先とは

開先とは溶接する部分をカタカナのレの字に加工して溶接する加工です。

鋼材と鋼材の隙間を少しあけてしっかり溶接をしていく作業の為に必要な加工が開先です。

鋼材の間のことをgroove(グルーブ)と呼びます。(この言葉はあまり使いません)

柱部と梁の部分は荷重がかかる為完全溶け込み溶接をしなければなりません。

開先をとっていない溶接

開先をとっていなくて鉄板などをそのまま付けて溶接することを隅肉溶接(すみにくようせつ)といいます。

H形鋼の小梁を付けるガセットプレートを溶接する場合は隅肉溶接をします。

これは鋼材同士を付けて周りを溶接するやり方で部分溶け込み溶接といい、鋼材の間に少し隙間があり溶剤が鋼材の間に完璧に入っていない状況です。

開先加工でよく使う言葉ルートフェイスとは

ルート(root)は「根」が語源で溶接面の付け根といった意味を持ちます。

ルートフェイスとは開先分を取ったあとの鋼材の残り部分です。
1~3ミリ残して加工してほしいといった注文があります。

開先加工を行う場合に「ルートフェイスはどのくらい残す?」といった言葉が出てきます。

鉄工所によっては鋼材の開先部分を少し残しておいた方が溶接しやすいなど様々なやり方があります。

このルートフェイスは覚えておきましょう。

まとめ

開先は溶接をする為の補助的役割を担います。

コラムなどの開先加工はコラムを専門的に扱う鋼材店などが加工を行い、鉄工所へ納入することが一般的になってきました。

開先も鋼材に対して35°や45°のような指定があることが多いのです。

一般的には35°開先が多いと覚えておきましょう。

※開先加工には様々な形の開先があります。
 鉄骨工事に使われる開先加工は一般的にレ型開先が疲れます。
 開先加工と言われて場合にはレ型開先だと認識しておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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