鉄骨工事を請負いで仕事をしていると建設会社と揉める材料というのは様々あります。
これは建物が一つ一つ違うのでもちろん当たり前のことなのですが全てに施工費用というのがかかり、しかも対人間になる為感情がぶつかりトラブルは起こってしまいます。
打ち合わせ時に言った、言わないの押し問答や工事請負範囲などで揉めることも多々あります。
結局細かな作業範囲が一番のトラブル原因の対象となり工事をこなしていくと良くあるトラブルは何度も出てきます。
今回は柱脚編として柱脚工事での良くあるトラブルをご紹介します。
柱脚工事のよくあるトラブル
鉄骨工事請負で最初に行うといっても過言ではない柱脚工事、建物の足元でこれが上手くいかないと後々の作業も上手くいかなくなってしまう大切な工事です。
柱脚工事は在来工法と既製品の柱脚やメーカーごとでも工事請負範囲が少し変わってきます。
工事範囲というのは絶対が無く、基本的にはこうだといった暗黙の決まりで各現場行っていきます。
基本的には請負に入っておらずに費用が発生する事例をご紹介。
- アンカーセット時の間配りクレーン
- テンプレートの取り外し
- グラウト型枠板の取り外し
アンカーセット時の間配りクレーン
アンカーセットを行う場合にアンカー自体の径を大きかったり、広い敷地で柱の本数などが多い場合には人力で運ぶのには限界があります。
そんな場合にゼネコンにクレーンを用意してもらいアンカーセットを行う所までクレーンで間配りを行い作業を開始してもらう場合があります。
作業がスムーズに進むように打ち合わせ時にゼネコンにお願いすることが多いです。
柱脚工事業者にその費用を押し付けて協力的ではない人が存在しますが工期や施工日程を考えるうえで手配をしてもらうが一般的です。
これは在来工法でも既製品柱脚でも同じです。
テンプレート取り外し作業
基礎コンクリート打設を行ってテンプレートを外してアンカー部分に柱の芯墨を打つ作業があります。
これを行っていざ鉄骨の建方が始まるといった場面です。
その際にテンプレートを取り外す作業が発生します。
この作業は柱脚工事の施工業者にお願いする場合がありますが基本的には追加料金が発生してしまいます。
既製品柱脚の場合に追加でこの作業を頼むととても高額な請求が来る場合があるので注意しておきましょう。
テンプレート外しであれば溶接のような難しい作業ではない為、知り合いの業者などに常用でお願いする方が費用も抑えられます。
グラウト型枠の取り外し
柱脚工事の最後の作業でグラウトの注入を行います。
これはベースパックやハイベースなどの既製品柱脚工事では請負い工事範囲内なのでメーカー側で行います。
在来工法であればグラウトは建設会社が別途委託して注入を行います。
このグラウト注入の際にグラウトがこぼれないように木や鉄でベースプレート回りに型枠を組んで注入していきます。
グラウトが固まるまでに数日かかりその後型枠を取り外します。
型枠取り外しはゼネコン側で行いましょう。
まとめ
工事範囲というのは詳細部分はとても曖昧な為とてもわかりにくい部分があります。
「前回してくれたから」や「請負い込みでやってくれ」など費用を渋る現場所長がおられます。
特にメーカーなどは過去の事例を元に工事範囲をきっちりと分けて契約書を交わしたりします。
追加費用などを支払えばある程度の工事は行ってくれます。
たまに費用も踏み倒すような現場監督がいますがそのような人には業者からの協力は得られずに困ったときに助けてもらえない可能性が高くなります。
現場監督も全てが込み込みの請負い工事だとは思わずに範囲をしっかり認識して作業をお願いするようにしましょう。
時代によって工事請負範囲も変わってくるので常にアップデートしておくようにしましょう。
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