鉄骨工事で使うテンプレートとは

鉄骨工事ではテンプレートという言葉を耳にする機会が多々あります。

元々テンプレートは英語の「template」が語源で意味は型板や鋳型といった意味があります。

ビジネスシーンなどではテンプレートというと定型文やひな形などの意味で使用される言葉ですが鉄骨工事でのテンプレートは全く違います。

今回は鉄骨工事で使うテンプレートを解説していきます。

目次

テンプレートとは

テンプレートとはアンカーボルトを固定させる為に使う鉄板のことを指します。

アンカーボルトはネジ部分以外はコンクリートに埋まっています。

アンカーボルトを設置してからコンクリートを流し込むのですがコンクリートを流し込んでいく際にアンカーボルトがズレてしまう可能性があります。

アンカーボルトは基本的に固定されているのですが肝心のコンクリートから出ているネジ部分がズレていては柱を施工するときにアンカーボルトをベースプレートの穴が合わずに柱が建ちません。

そんなときに用いるのがアンカーボルトのネジ部分をしっかり固定させる為にテンプレートを使用します。

テンプレートの真ん中の抜き孔はコンクリートを流し込む為に開けられている孔です。

コンクリートを流し込めれば四角の孔でもかまいせん。

テンプレートには柱芯に切欠きを入れておくといい

テンプレートを注文する際には画像のように板の四方工の中央に切欠きを入れておくととても便利です。

アンカーフレームなどをセットする場所には柱の芯部分を建設会社が墨でラインを書いています。

その墨にテンプレートの切欠き部分を糸や下げ降りなどを垂らして柱芯を合わせることでアンカーセットを行う職人も間違えずに施工を行えますし、テンプレートがズレてアンカーボルト全体がズレることを防ぐことができます。

柱が建たないと現場が止まってしまう

もしもこのテンプレートが無くて、アンカーボルトがズレてしまい鉄骨建方を行う際に柱が建たなかったとします。

柱が建たなければ現場鳶の人件費やクレーン代などの様々な費用がかかってしまいます。

柱を鉄工所へ持ち帰ってアンカーボルトの穴を空け直して現場へ搬入したらその日の現場費用は全て無駄になってしまいます。

本柱には必ずテンプレートを使用してアンカーボルトを固定させなければいけません。

間柱アンカーに使うテンプレート

アンカーボルトは間柱にも使用します。

間柱のアンカーボルトはコンクリートの埋め込み部分を特に固定しないことが多い為テンプレートを使用することが多いです。

しかしコンクリートを流し込んで固める木の型枠にアンカーボルト部分をくりぬいてテンプレート代わりに固定する方法もあります。

テンプレートの厚みやサイズ

テンプレートはアンカーボルトを固定出来ればいいだけの板なので使用したあとはスクラップになります。

基本的にはt1.6~t2.3くらいの手で持てるくらいの重さの板厚で切板を制作することが多いです。

以前めざしが携わっている現場でテンプレートを使用しなかったばかりにアンカーボルトが全てズレており大きい箇所では約20mmズレていたことがありました。

テンプレートも一応費用なので現場で使用するかしないかは建設会社が決めることが多いです。

テンプレートを使用しなくてもアンカーボルトがしっかり固定さえされていればアンカーがズレることがはありません。

アンカーボルトを使用する際のテンプレートは覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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