鉄骨工事には欠かせない柱脚(ちゅうきゃく)とは

鉄骨工事をしていて柱を基礎と接合する部分を柱脚といいます。

要はアンカーボルト部分のことです。

柱脚はアンカーボルトまで含めて柱脚(ちゅくきゃく)と言います。

目次

柱脚とは

柱脚とは基礎のコンクリートにアンカーボルトを埋め込む為に作るいわば柱と地面の接合部のことです。

アンカーボルトはネジ部分以外はコンクリートに埋まってしまいます。

コンクリートに埋まって一度固まってしまい、斜めにアンカーボルトが刺さってしまっていると建物自体が傾いてしまいます。
しかもアンカーボルトがズレていると柱を立てる際にベースプレートの穴に入らず建てることが出来なくなってしまうことだってあります。

このようなことが起こらないように柱脚をしっかり作ってアンカーボルトを固定させるためのものです。

柱脚の商品

柱脚は基本的には鉄工所がアンカーフレームと呼ばれるアンカーボルトを固定させる治具を作って現場で固定させることが多いです。

しかし近年柱脚をメーカーが施工まで商品一体型として販売しており代理店に頼んで一式注文することができます。

鉄骨物件で使われる柱脚

ベースパック

露出型弾性固定柱脚工法です。

旭化成株式会社と岡部株式会社が共同開発した商品です。

ハイベース、ハイベースNEO(ネオ)

露出型固定柱脚工法です。

センクシア株式会社の商品です。

ISベース(アイエスベース)

露出型弾性柱脚工法です。

アイエスケー株式会社の商品です。

ジャストベース

露出型弾性柱脚工法

コトブキ技研工業株式会社の商品です。

鉄工所で作るアンカーフレーム

これはメーカー商品ではない為、アンカーボルトを固定する為にアングルなどでフレームを作り固定させる方法です。

このように柱脚はメーカーのパック商品が存在し、鉄工所としてはアンカーフレームを作って納品し現場へ行かなくても良いためこの柱脚のパック商品の方が嬉しいです。

このメーカーの商品は地域ごとで代理店が決められている。

柱脚のパック商品は直接メーカーへ発注するのではなく代理店を通して発注しなければなりません。

その地域の代理店をしっかり調べて見積もりやと問い合わせをしないと受け付けてもらえない場合があります。

柱脚の選定方法

この柱脚は構造図の数枚目に柱脚の種類が記載されています。

設計事務所に自社のメーカーを図面に織り込みして構造計算をしてもらう為他のメーカーの代用はなかなか厳しいと思われます。(例外はある)

柱脚の種類

  • 露出柱脚
  • 根巻き柱脚
  • 埋め込み柱脚
露出柱脚

露出柱脚はアンカーボルト部分がむき出しになっておりベースプレート部分の少し上までをコンクリートで止めます。
中小鉄骨物件では基本的に露出柱脚を使います。

根巻き柱脚

根巻き柱脚は柱の途中までを異形鉄筋で巻いてコンクリートで固めるものです。
コンクリートは柱幅の2.5倍の高さまで打設します。

埋め込み柱脚

埋め込み柱脚はベースプレート部分がコンクリートの天端(GL)よりも下にあります。
コンクリートは柱幅の2倍以上を埋め込む必要があります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 根巻き柱脚
    コンクリートは柱幅の2.5倍の高さまで打設します。とあったのですが、2.5以上、以下はダメなんですか?

コメントする

目次