スカラップとはH形鋼のウェブ面に溶接や裏あての邪魔にならないようする為に施す加工です。
H形鋼は開先とスカラップは同じ機械で加工を行います。
スカラップは鋼材に加工する際に欠陥を無くすために切欠く加工を全般的に言うのですが建築鉄骨に関してはH形鋼に切欠く加工をスカラップと覚えておきましょう。
完全溶け込み溶接を行う上で裏あてを付けないといけません。
その裏あてを付けるためにウェブ面に切り欠きを設けることをスカラップと言います。
改良型スカラップとノンスカラップ
ノンスカラップは文字通り「NOスカラップ」という意味で鉄骨などの○○が無いといった用語は「ノン○○」といった言葉が使われます。
ノンスカラップは板厚によってウェブ面も少し切り欠いたような場合もありますが基本的には開先のみの加工になると覚えておきましょう。
近年スカラップを取ることで鉄骨の強度などが少し落ちるのではないかといった風潮がありノンスカラップ工法を使用している設計士もいるそうです。
ノンスカラップをすることで一枚でいい裏あて材を2枚つかわなければいけない為、鉄工所での加工は少し手間がかかり、鉄工所からはあまり推奨はしていません。
改良型スカラップも構造上の耐震には問題が無い為現在は通常は改良型スカラップを用いるのが主流となっています。
スカラップ加工は切断後に行う
H形鋼を切断穴あけを行ったあとにブラケットと呼ばれる腕木の部分にスカラップ加工を行います。
ブラケット部分というのは柱材では一番チカラがかかる部分ですし、検査も厳しく超音波探傷試験を行って溶接の欠損が無いかを調べます。
このようにとても神経を使う箇所なのです。
スカラップは開先加工と同時に行える加工機で取っていきます。
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