鉄骨工事の溶接作業のスパッタとは

鉄骨工事は基本的に鉄工所で切断や溶接などの加工を行います。

主な工程としてはもちろん溶接作業が一番多い作業で最も大切な作業です。

今回は溶接作業に関わる用語スパッタに付いて解説していきます。

目次

スパッタとは

スパッタとは溶接を行った際に飛び散る金属破片の粒です。

溶接作業を行うと火花が飛び散ります。

これは火花と一緒に金属の破片が一緒に飛び散っているのです。

その破片が溶接箇所の廻りに飛び散って固まり、粒粒の汚れのように見えるものがスパッタなのです。

このスパッタはケレンと呼ばれる作業でしっかり除去を行います。

溶接した箇所のカスをスラグという

溶接を行った際にビードと呼ばれる溶接肉盛り部分の表面が冷え固まって茶色になっている部分をスラグと呼びます。

このスラグは溶接をすると表面が熱を持った状態から冷えて固まる際にできる汚れのようなものです。

鋼材を作る時にも圧延という作業を行った際に冷え固まる工程で黒皮と呼ばれる鉄の膜が出来てしまいます。

そのようなものを同じ作用でスラグと呼ばれる黒皮が発生してしまうのです。

このスラグは先ほどのスパッタ同様にケレン作業でしっかり除去していきます。

スパッタやスラグは除去しないと溶接の欠陥が生じる

このスパッタやスラグを除去しないで溶接作業を行っていると溶接内部に入り込んでしまい超音波探傷検査と呼ばれる溶接試験でNGが出てしまうことがあります。

この検査でNGが出てしまうともちろん製品として不合格な商品となってしまうので手直しを行わないといけません。

この手直し作業はガウジングと呼ばれる溶接箇所を取り除く作業を行い、もう一度溶接を行わないといけなくなります。

スパッタやスラグを取り除く工程を省いたことで通常1回の溶接で良かったのがガウジング作業と再度溶接作業が発生してしまう為、作業手間としては3倍くらいになってしまうのです。

この作業手間は効率としてはとても悪い為、溶接作業をする際にはスパッタやスラグ除去を行いながら作業を進めていくようにしましょう。

まとめ

今回はスパッタという言葉を解説しましたがスラグという言葉と一緒に覚えておきましょう。

会話の中で「スパッタ除去は確実にお願いします」といった言葉が飛び交うことがあります。

スパッタという言葉が出た際には溶接破片のごみだということを覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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