工事現場で建物を建てる為には様々な道具が必要になります。
今回は鉄骨工事を請負う上ではあまり必要ないかもしれませんがこれが無いととても不便なのでしっておいたほうがいい敷板(しきいた)を解説していきます。
これがあるのと無いのでは作業効率が全く違うのでしっかり覚えておきましょう。
敷板(しきいた)とは
工事現場というのは下が土の状態で杭工事や基礎工事を行って最後に外溝工事を行い、駐車場などに仕上げていきます。
土の状態では重いトラックなどが入ってくるとタイヤが埋まってしまう可能性などがあります。
特に雨などが降った場合には下がぬかるんでトラックが身動き取れない状態になったりすることだってあります。
そのようなことが無いように工事現場では敷板を敷いてトラックや重機が移動しやすいようにします。
トラックの導線に敷板をしいているとタイヤに泥などが付くことも避けられます。
泥が付いたまま道路にでるのは絶対NGなので気を付けておきましょう。
鉄骨工事を行う時に敷板が無かった場合(エピソード)
めざしが鉄骨工事を請負い、いざ建方が迫ったいたときに現場視察にいきました。
クレーンを据える場所や建方などの手順を打ち合わせしていました。
鳶職人の親方から現場にクレーンを入れるためにはクレーンの通り道に敷板を敷いておいてもらわないと立往生してしまい、建方が行えないとの話が出ました。
そこの現場監督はしっかり理解したうえで「敷板を手配する」と言っていただいてその日の打ち合わせは終わりました。
いざ建方初日の日に現場に行ってみるとなんんと敷板が敷いてありません。
トラックはどんどん現場に入ってくるがクレーンは据えることができない。
建方もできない状態に追い込まれました。
その日は建方をすることは無く、材料のみ現場に下ろして一日が終わりました。
これは現場監督のミスで鳶職人の親方はとてもご立腹でその日は帰っていきました。
敷板が無いとこのようなことも起こりうるので注意しておきましょう。
敷板のサイズや特徴
少し小さい板でもt22x5x10、厚み22㎜x5尺(1524㎜)x10尺(3048㎜)といったサイズもあります。
厚みにもt19やt25といった厚みもあります。
この板に吊り孔が長手方向の中央部分の端っこに明いており吊って移動しやすいようにしてあります。
構造体に使う物ではなく、下に敷くものなのでとにかく安いものをリース会社が購入して貸し出しを行います。
敷板は建設会社が月々いくらといった金額で借りています。
敷板1枚の重量は厚み×縦幅(m)×横幅(m)×7.85(鉄の単重)で求められます。
ちなみに22×1.524×6.096×7.85=1604.4355になります。
小数点以下を四捨五入して1枚が1604kgになります。
敷板の敷き込み方
敷板は車やトラックが通る部分には隙間が無いようにしっかり敷き込んでいく必要があります。
これをしないと荷物積んだトラックやクレーンなどの重い重機が入ってきた場合にズレてしまい隙間があいてしまうおそれがあるからです。
人力で簡単に動かせるような重量ではない為、一度ズレてしまうとクレーンなどで吊り上げて再度敷き込んでいかないといけないのでとても時間がかかってしまいます。
隙間が空いてしまうとタイヤが嵌って動かなくなったりするので溶接で固定しておきましょう。
工事が進んでいくと返却するので簡易的に外せるような溶接方法で付けておくことが大切です。
まとめ
鉄骨工事を請負う上では敷板を手配することはありませんが現場の状況次第では敷板が無いと鉄骨工事自体が行えない状況になったりします。
クレーンのアウトリガーと呼ばれる固定する足の部分にも特に必要になることもあります。
工事現場で足場が悪いときには敷板を敷いてもらい作業効率のいい工事を行うようにしておくのが現場監督の仕事でもあります。
敷板の一枚の重量や敷き込み方などを把握しておくと現場の職人からも感謝されたりするので覚えておいて気持ちのいい現場にしてほしいですね。
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