鉄骨工事を請負う場合には下請けの立場として参加します。
今回は様々な建設会社の災害防止協議会に参加してきた一業者側として参加側からの視点で解説していきます。
災害防止協議会とは
災害防止協議会は会話で長くて言いづらいので略して災防協(さいぼうきょう)といった名称で言われることが多いです。
建設会社によっては安全衛生協議会(あんぜんせいせいきょうぎかい)という名前で開催している所もありますが同じものだという認識をしておきましょう。
災害防止協議会は労働安全衛生法第30条に記載されています。
特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、次の事項に関する必要な措置を講じなければならない。
建設会社は毎月1回をめどに工事業者を集めて定期的に開催しています。
災害防止協議会の大まかな流れ
建設会社からの案内通知ではよく13:00~安全パトロール13:30~災害防止協議会開始といった案内が送られてきて参加か不参加を回答します。
もちろんヘルメットと安全帯を着用して見回りをおこなうことを忘れないようにしましょう。
安全帯はフルハーネスではなくて腰ベルトの安全帯で問題ありません。
建設会社によってはフルハーネスを必ず着用しなければいけない場合もあるので他業者を見てその仕様に合わせるようにするのが一番いいでしょう。
安全パトロールが終わったあとは現場の詰所などに集まって災害防止協議会が始まります。
ここで参加する側のちょっとしたアドバイスがあります。
遅れないようにと早めに着いた際に詰所の席の端には座らないようにしましょう。
安全パトロールの結果報告や指摘事項を発表しなければいけないことが多々あります。
業者の端っこから順に発表していきますが一番最初に発表するのってとても勇気がいりますよね?
やはりしっかりしている業者は発表の仕方から違いますし、業者名を名乗ってから発表する現場や指摘が無いと逆にいけないような雰囲気の現場などもあります。
他の人の発表を聞いてから自分が話すと気も楽になるので端ではなく中途半端位置に座るのが一番得策なのです。
災害防止協議会が始まると建設会社の所長などがまずは挨拶を行います。
災害事例などの話があるのでここは座って聞いていれば問題ありません。
工程などの発表があり疑問点や打ち合わせ事項がある場合には終わってから打ち合わせを行うとよいでしょう。
安全パトロールの結果報告の注意点
先ほどもありましたが安全パトロールの結果報告と指摘事項を順番に発表していかなければいけません。
もちろん安全に関わることを言うのはいいことなのですが指摘が多すぎると業者の怠慢の指摘などになってしまう場合があります。
大がかりな是正などはなかなかできるものではないし、その業者ごとのやり方にケチをつけたと思われる可能性もゼロではありません。
本当は色々な指摘があるほうがいいのですが業者や建設会社の人も人間なのである程度にしておいた方がお互い気持ちのいい仕事ができるでしょう。
建設会社が少し是正できるものを指摘するのが一番いいでしょう。
あまり厳しい指摘をしすぎると逆に工事に入った際に強く指摘を受ける場合があります。
このような意地汚い人もたまにいるので注意しておきましょう。
まとめ
災害防止協議会は工事現場で安全に関する協議をみんなで行い、事故災害などのない現場にする上では欠かせないものです。
労働安全衛生法第30条にも定められており建設会社は月に1回開催され下請け業者は各自代表者が参加します。
どの業者でも実務で忙しい中時間を作って参加しないといけないので不参加になる場合もしばしばあるかと思います。
安全に良い仕事をする為の集まりだということと参加した場合には上手な発表を行えるように準備しておきましょう。
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