鉄骨工事の柱に使うダイヤフラムとは

鉄骨工事では柱というのはもっとも重量が多く、梁の重さを受ける大事な箇所です。

柱と梁をジョイントする部分には当然ながらかなりの荷重のチカラがかかります。

今回は柱材に使うダイヤフラムの解説をしていきます。

目次

ダイヤフラムとは

ダイヤフラとは柱の仕口と呼ばれる部分に使う切板のことです。

柱の梁接合部分(ブラケット取り付け)に溶接をする板です。

コラム柱の場合には鉄工所はまず仕口を呼ばれる部分を製作していきます。

仕口はタイコ、コアなどの呼び方があります。

通常この仕口を作る場合にコラムと切板を溶接して作るのが一般的で柱の外径より大きな切板を通しダイヤといいます。

一方、多方向に梁が飛び出していてサイズが違う場合にはコラムの内側にダイヤフラムを溶接する方法もあります。

このダイヤフラムは内ダイヤと呼びます。

これは梁のH形鋼が他方に飛び出びだしているがサイズが違った場合に、全てダイヤフラムも設けないとけいませんが短いタイコを作らないといけなくなります。

コラムが短く、ダイヤフラム同士ががあまりにも近い場合には溶接が出来ない場合があります。

その場合には内ダイヤを設けて柱を作っていきます。

内ダイヤフラムは鉄工所の手間がかかる為効率は良くありません。

内ダイヤはコラムの内側にダイヤフラムを溶接してそのご通しダイヤフラムを蓋をするように溶接していきます。

この内ダイヤを溶接した際に超音波探傷試験という溶接の欠陥が無いかをゼネコンが雇った第三者機関にお願いして合格が出ないと通しダイヤフラムを溶接することができません。

検査機関の担当者もすぐには来てもらえるものではなく、日数がかかってしまうこともあります。

鉄骨製作をいうのは柱を組み立てる作業が一番手間と時間がかかります。

製作が出来ないと工程などにも支障をきたしてしまいます。

内ダイヤを使用する場合には手間や工期やH形鋼のハンチで代用可能なものかなど打ち合わせにて決定させるのがいいでしょう。

ダイヤフラムを設ける意味

コラムというのは角型鋼管で中が空洞になっています。

建てた際に上からのチカラには強いものの横からのチカラには弱いのです。

梁を接合していくと柱が横からのチカラで引っ張られます。

ダイヤフラムを溶接して接合することでその横に引っ張るチカラを柱全体に逃がす役割を果たすのです。

柱というのは全てこのダイヤフラムを設けることで荷重のチカラに耐えたり逃がしたりします。

ダイヤフラムの溶接

ダイヤフラムは完全溶け込み溶接で溶接しないいけない為、コラムに裏あてをはめて板を溶接していきます。

ダイヤフラムは柱の板厚よりも1サイズ厚いものを使い、梁よりも2サイズ厚いものを使います。

基本的にはSN490C材を使用することが多いです。

この柱材の寸法が少しでもズレていると鉄骨自体が建っていきません。

コラムの仕口とダイヤフラムは鉄工所が一番最初に作り出すものです。

文字通り柱材のコアとなる部分なのでしっかりした知識を付けておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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