鉄骨のタイトフレーム受けとは

鉄骨工事には屋根や壁を貼る為の下地になるものを沢山付けなければなりません。

今回はタイトフレーム受けを解説していきます。

目次

タイトフレーム受けとは

まずタイトフレームとは折板屋根を取り付ける為の金具のことです。

このタイトフレームを屋根面の鉄骨に溶接してその後折板屋根を取り付けて、屋根とタイトフレームを固定していきます。

梁部分に屋根のタイトフレームが来る場合には何も付けずにそのままタイトフレームを溶接していけるのですが大梁などのフランジにジョイントがある場合には梁のフランジ部分にC形鋼を取り付けてタイトフレーム受けを付けていきます。

大梁になるとフランジ部分にボルトなど突起物が出る為タイトフレームの溶接が行えないからです。

C形鋼をフランジに溶接してもボルト部分に最初からは付けておけません。

C形鋼を付けておくと建方の際にボルトが取れなくなってしまします。

そんなときにはC形鋼から平鋼を橋のように溶接してタイトフレーム受けを付けていきます。

タイトフレームを付けて折板屋根を付ける為、折板受けという呼び名で呼ぶ人も多くいますがタイトフレーム受けと折板受けは同じものだと覚えておきましょう。

小梁にはタイトフレームは必要ない

大梁は柱の高さなどが決まっておりタイトフレーム受けを取り付ける必要がありますが小梁にはガセットプレートで50㎜上げることで梁に直接タイトフレームを溶接することができます。

小梁には基本的にピン接合と呼ばれるウェブ面にのみジョイントを行います。

フランジ面には何も障害が無い為タイトフレームを付けていけます。

タイトフレーム受けを付けても問題ないのですが材料費も多くかかりますし、C形鋼などの溶接量も多くかかってしまい鉄工所のコストを考えるとガセットプレートの形状を変えるだけで高さを調整できる為、画像のような形状で小梁を嵩上げすることが多いです。

妻タイトフレーム受けとは

屋根の端っこと止める為にもタイトフレーム受けが必要になります。

これは建物の妻側と呼ばれる短辺の方向に一定間隔で短いタイトフレームと取り付ける為に短いタイトフレーム受けと付けることです。

妻側のタイトフレームは略して【妻タイト】と呼ばれることが多く、妻タイト受けは鉄骨制作時に溶接で付けるのがほとんどですが屋根の施工業者より鉄骨建方後に妻タイトの図面をもらうことがあります。

現場でC形鋼を300mm~500mmくらいの長さで約1mピッチくらいで画像のように付けてあげる必要があります。

まとめ

中小案件の工場や倉庫などは施工性や安価なため折板屋根を使用することが多くなっています。

鉄骨工事でも折板屋根を使用することで母屋を作る必要が無くなりその変わりにタイトフレーム受けを溶接する必要があるのです。

タイトフレーム受けという鋼材の溶接は屋根面には様々な場所に出てきます。

あくまでもタイトフレームを溶接出来るように受け材を付けると覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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