鉄骨工事の間柱(まばしら)とは

鉄骨工事で使う間柱とはメインの柱の間にある少し小さい柱のことです。

この柱は構造物などの耐震に耐えるものではありません。

役割としては胴縁や階段などを取り付ける為に設けられる柱になります。

横胴縁の場合は柱間でC形鋼などを取り付けていきますがメインの柱のスパンが長いと胴縁が撓んでしまうことがあります。

胴縁というのは壁を貼る為の下地なので、通常撓んでいるものに壁材などを取り付けても更に撓んでしまう可能性もあります。

そんな場合には胴縁を受けるために間柱を設けて撓みを防止します。

H形鋼の撓みにも間柱を設けることがあります。

梁に階段などを取り付ける際に荷重がかかってしまします。

H形鋼でも重さがあると撓んで階段が取り付けられなくなります。

そんなときにも梁の下に間柱を設けて撓みを防ぎます。

また壁を張った際の耐風圧を強くするためにも設けられたりもします。

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図面表記にはPで表される

間柱というのは基本的にH形鋼か角パイプを使用します。

H形鋼間柱の場合にはH100x100やH200x200などの広幅を使用することがよくあります。

角パイプになると本柱よりも厚みが薄くて、外径も小さい□4.5x100x100や□6x150x150などが選ばれることが多いです。

図面にはP○○のような表記されている部分は間柱なので柱の間に設けられていると認識しておきましょう。

PはPostの頭文字をとってあります。

また間柱というのはシャッターやドアなどが無い限りは一定の間隔で設けられていることが多いです。

間柱はアンカーボルトで固定しますが耐震性を担う部材ではないのでアンカーボルトも径の小さいものを使用したり、穴の数も少なかったりします。

間柱の接合方法

間柱はH形鋼であれば梁からガセットプレートを下に取り付けてピン接合と呼ばれる取り付け方法でジョイントしていきます。

(ピン接合はH形鋼のウェブ面だけで接合する方)

角パイプの間柱になると梁からガセットプレートを付けるのは変わらないですが角パイプ先端部分にT型の板を溶接して取り付けていきます。

このT型は鉄板を溶接してT型に作ったり、H形鋼のウェブ面を真っ二つにしたカットT(かっとてぃ)と呼ばれるものを作って溶接していきます。

まとめ

鉄骨工事を行ううえで間柱は必ずといっていいほど図面に出てきます。

間柱材のアンカーボルトや材料を見落としがちです。

間柱というのは本体鉄骨の耐震構造には直接的影響を及ぼしませんが、外壁材や階段取り付けなど二次的部材にはとても重要な役割を果たします。

図面に記載がないものでも梁のスパンが長かったり、壁材を取り付ける為に胴縁が必要になる際にはどうしても間柱を設けないといけない場合も出てきます。

間柱やP柱といった用語を覚えておいて打ち合わせの際に会話が出来るようにしておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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