鉄骨工事で使う介錯(かいしゃく)ロープとは

鉄骨工事では重量物を扱い、クレーンで鉄骨を吊り上げるのでとても危険な作業になります。

クレーンで吊り荷を移動させる際にも介錯ロープというものを付けて作業を行わないといけません。

今回は介錯ロープを解説していきます。

目次

介錯(かいしゃく)ロープとは

介錯ロープとは吊り荷の端にかけておき、荷物を引き寄せる為に吊るしてあるロープのことです。

鉄骨工事で鋼材を吊り上げているときには直接触ったりしないようにします。

梁などは仮置きをする際に複数本吊り上げるので梁の間に手を挟んだりしてしまうからです。

高所にいる場合でも荷物が回転してしまい、荷物の重みで引っ張られて高所から転倒してしまう恐れがありあます。

そんなときにこの介錯ロープがとても役に立ちます。

吊り荷の材料の端部分に介錯ロープを付けることで、荷物が回しにくい場所でも下の方から回転させることができ、梁の上で建方を行っている鳶職の人も材料を引き寄せやすいのです。

鉄骨現場での3・3・3運動

鉄骨のみならずクレーンなどを使って吊り荷を上げる際には運動と言われる安全対策が必要です。

3・3・3運動とは
  • 地切り(じぎり)をする際に荷を揚げて30cm以内で停止
  • 3秒間停止して荷崩れしないことを確認
  • 吊り荷から3m離れて荷揚げを行う

※地切りとは荷物を地面から離す作業のこと

この三つの作業を行うことで荷崩れや荷物に接触してケガをする心配がなくなり、安全に作業をおこなえます。

この作業を分かりやすくするた為に色付きの介錯ロープを使用する現場も多くあります。

介錯ロープと親綱ロープの違い

介錯ロープは基本的に荷物に対して使うロープです。

フック部分は安全帯や親綱ロープと変わりませんが通常の鉄骨工事の現場では3.5~5m程度の介錯ロープを使用します。

親綱ロープはスタンションなどに取り付けて梁の上を歩く際に落下しても災害にならないように人に使うロープです。

長さも8~10mくらいの長さが多く緊張器を取り付けて設置する為、介錯ロープには長すぎます。

まとめ

鉄骨工事の現場では介錯ロープは建設会社から支給されたり、鳶職の人が持っていたり様々ですが必ず使用しなければなりません。

吊り荷の回転を止めたり引き寄せる際にはとても便利で重宝します。

介錯ロープがあることで吊り荷の下に入ることも無くなり、地切りや離れて作業を行える為、もし万が一吊り荷が移動中に落ちた場合にも被災することを防げます。

介錯ロープという名前を覚えておいて安全に工事を進めましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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