建設現場で耳にする手待ち(てまち)とは

手待ち(てまち)とは建設現場でやるべき仕事が出来なくて待っている状態のことをいいます。

これは手を空けて待っていることで、頼まれた作業が一切出来ないで工事が進んでいない状況です。

工事現場では手待ちになるのはとてもダメなことで、元々は作業をする予定だった人の人件費などは何もしなくても発生しており、何もしなかったから日当は発生しないといったことは通用しません。

作業員が多ければ多いほど人件費も多くなりますし、なにより現場の工程に遅れなどが生じる為、手待ちになるのは悪いことだらけなのです。

工事現場では手待ちの状態手空き(てあき)などの言葉を使う人もいます。

目次

手待ちの要因は?

  • 工程管理の不備
  • 材料が入らない
  • 急なトラブル

工程管理の不備

工事現場では工程を少しでも短縮させる為に違う作業を同じ日に同時に行わせたりすることが多々あります。

工事の前作業や終わって検査を受けないと次の作業に移れないといったことも起こります。

他工事との調整を前日に行ったり、前作業や検査の日程をしっかり工程に落とし込んでいなかったりすると、実際の作業が出来ずに手待ちになることがあります。

材料が入らない

工事現場では建物を建てる際に必ず道具を持ちこんだり、材料を搬入してからの作業をスタートさせたりします。

材料が入らない原因は、手配漏れなどの人的要因や災害や事故、天候不良などの外的要因などが考えられます。

工事現場は資材が無ければ何も出来ない作業ばかりなので材料納品日と作業日の打ち合わせをしっかりしておきましょう。

急なトラブル

一番に考えられるのは事故災害などが起こったときです。

作業員が被災した場合などが工事現場を止めないといけません。

自分達の作業以外で事故災害が起こったとしても現場を止めるのが普通です。

機械などを使う作業で急な天候不良などでも途中でも作業を止めざる負えない状況になることもあります。

手待ちになった時の対処法

手待ちになった場合にはできる作業やすぐに仕事に取り掛かれるように前段取りをさせておきましょう。

基本的に本日行う作業で呼ばれてるので違う作業は嫌がりますが、清掃などの今できる仕事を少しやってもらうのも手待ちの対処法としてあります。

本来するべき仕事以外の作業は基本的にしませんので強制はしないようにしておきましょう。

鉄骨工事で手待ちになる場合

鉄骨工事で手待ちになる状況はボルトが入っていない場合などがあげられます。

ボルトは鉄工所とは別にメーカーから発送されて材料とは別で納品することがあります。

ボルトがないと鉄骨は作業がほとんど出来ない為、手待ちになることがあります。

鉄骨材料搬入が遅れている場合にも手待ちになることがあります。

鉄骨搬入というのは大型トラックやトレーラーなどで搬入を行います。

現場近くに待機場所が無かったり、すると少し遠い場所で待機してもらっていることがあります。

納入待ちになっている状態も手待ちが発生する要因になります。

製作間違いなどが起こって、鉄工所へ持ち帰って手直しを行う場合にも手待ちが発生します。

建てる順番通りの段取りの中で製作間違いが発覚した場合に手直しなどの再制作の時間や他作業が無い場合には手待ちが発生します。

手待ち(てまち)は元々将棋の用語

手待ちは将棋で自分から仕掛ける手が無い場合に自分が損をしないような手をさして相手の出方を見るときに使う用語です。

相手に手を一旦渡して、どう出てくるかを見る為に手を待つことから手待ちをいう言葉で出来ました。

まとめ

工事現場では手待ち(てまち)といった言葉は悪い言葉としてよく使われます。

手待ちになることで発生する経費や工程の遅れなど、二次的にも様々な支障をきたす場合があります。

工程管理、や段取り打ち合わせやあらゆる可能性への対処方法などを打ち合わせしておけば防げることばかりだったりします。

人間がする以上、間違いが起こるのは仕方ないことですが、手待ちを起こさないような努力を行うこともとても大切な作業になってきます。

打ち合わせをしていない為に手待ちの人件費の責任の押し付け合いになって工事現場自体がギスギスした雰囲気になってしまうと良い仕事も出来なくなってしまいます。

手待ちが発生しないようにしっかり管理していきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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