鉄骨工事の鳶職人が使うシノとは

鉄骨工事では様々な工具を使用して建てていきます。

工具が無いとケガをする恐れがあったり、建込みの際に時間がかかってしまったりします。

今回は建込みの際に必ず使用するシノを解説していきます。

工事現場などで良く耳にする機械があるので覚えておきましょう。

目次

鉄骨建方で使うシノとは

シノとは先がとがっていて少し曲がっているボルト孔に差し込んで孔を合わせたりする為に使う鳶職人が使う道具です。

鉄骨工事をいうのは重量物をボルトで固定しながら建て込んでいきます。

ボルトを差し込む際にボルトを孔のクリアと呼ばれる余裕は2ミリしかありません。

少しでもズレていればボルトが入らずに建込みを行うことができません。

建込みを行う際にスプライスプレートやガセットプレートとジョイント部分の部材の孔が少しでも被ったさいにシノを差し込んで孔を合わせてシノを入れていない部分の孔にボルトを差し込んでいきます。

鉄骨工事はジョイントをする孔をいうのは通常何個も明いており、小さい部材でも2孔以上開けておくことで片方をシノで孔合わせをしておいてもう一方の孔にボルトを差し込むといった方法で作業効率を上げます。

鉄骨工事ではプラモデルのように組み立てを行っていきますが建物によっては隙間に部材を落とし込んでボルトを取っていったりします。

鋼材同士が引っかかって上手く隙間などに入らなかったりする際には手でずらそうをせずにシノを使ってズラす必要があります。

手で隙間などを埋めようとすると挟まれて指が無くなってしまう恐れがなどがある為です。

孔合わせなどを行う際にも若い鳶職人が孔を手で確認する人がいますが少しでもズレたりしたら指が切れてしまう恐れがある為に必ずシノを使って作業を行うようにしなければいけません。

シノの種類

鳶職人が使うシノには片方は尖っていますがもう片方にはナットを締める為のレンチが付いています。

鳶職人は通常メガネレンチかラチェットレンチを持って作業を行います。

メガネレンチはラチェットレンチよりも少し軽く、何度も持って作業する際には重宝します。

メガネレンチはナットそ締めるさいに直接チカラが加わり強い締付けを行うことができます。

一方ラチェットレンチはナット部分をボルトから何度も外して締め付けることなく連続で締めつけることができます。

メガネレンチは1つのサイズに1本のレンチでしか締付けが行えませんがラチェットレンチになれば裏表で違うなっとサイズを締め付けることができます。

鳶職人は尖っている部分が重要で、尖っている部分があればシノと呼ぶ人が多いようです。

メガネレンチやラチェットレンチでナットをそこまで強く締めつける必要はありません。

鉄骨工事では一次締めのシャーレンチや本締めのシャーレンチでボルトの締めつけを行うのであくまでもナットが外れない程度の締めつけを行う必要があります。

シノは番線を締め込む為にも使う

鳶職人は鋼材を結束する際に番線(ナマシ線)を利用して鋼材を縛ります。

鋼材以外にもりん木や足場板なども結束する機械があります。

その際に番線を手で締めこんでも強く結束できないのでシノを使って締めこんでいきます。

番線と締めこむ道具の間にシノを入れてグルグルを回すことで番線が締め付けられて強く結束できます。

鋼材店などのボルト締めを必要としない場合にはレンチの付いていない十手のようなシノを使用することが多いようです。

まとめ

鉄骨工事において建方鳶職人はシノと呼ばれる先のとがった工具を使用して建物を建てていきます。

これが無いと怪我のリスクが高まる上にボルトを差し込むのにとても時間がかかってしまいます。

重量物を扱うのでボルト孔にシノを差し込んでテコの原理で孔合わせを行ってボルトで建込みを行っていきます。

たまに落とし物などがあった場合に何という名前かわからない場合があるので総称して「シノ」ということを覚えておきましょう。

ボルト締めを行いたい場合にはメガネレンチかラチェットレンチを使用してボルトを締め付けていきます。

一次締め、本締めなどはシャーレンチという機械で行うので機会が入らない箇所やある程度締めこむまでの作業に使うので覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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