建築に関わらず工事を行う上でケレンという言葉が出てきます。
ケレン作業は鉄骨工事以外でも様々な場所で使われます。
今回は鉄骨工事で行うケレン作業について解説していきます。
ケレンとは
建築関係ではセメントやコンクリート、モルタルなどの余分な部分や補修をする場合にヤスリで取り除いて表面を粗すこともケレンと言います。
このように補修作業で使うことが多い為、鉄骨工事でもケレンという言葉が使われます。
鉄骨工事では塗装の際などにケレン作業を行ってから塗料を噴霧することが多かったりします。
特に看板などの支柱は雨ざらしの上むき出しになっているのでこのようなことが起こってしまいます。
しかも鋼材というのは錆びないように油を付けてある鋼材も多く存在します。
表面がツルツルな上に油までついていると塗装がすぐに剥がれてしまいます。
この表面に傷をつけるて塗料をしっかり付着させることがケレン作業になります。
ケレン作業のことを目粗し(めあらし)作業を呼ぶ人もいます。
鉄骨工事で行うケレン作業
先ほどヤスリなどで表面を粗す作業がケレンと言いましたが鉄骨工事は部材が大きくヤスリで手作業で行うにはとても時間と労力が持ちません。
なので機械などでケレン作業を行います。
鉄骨加工では鉄骨ジョイント部分の摩擦面処理を行う際にグラインダーで行います。
この作業も表面を粗くして接合部の摩擦をしっかり確保するといったいみでケレン作業と言います。
鋼材の黒皮を剥ぐ作業ではショットブラスト処理といった加工を行うことが多いです。
これはとても小さな鉄球を強く打ち付けることで鋼材周りの皮膜を取り除く作業になります。
この作業が摩擦面処理と塗装の乗りを良くする作業を一緒にできるものになります。
ショットブラストもケレン作業と同じような役割を果たします。
ショットブラストは外注に出したり機械に通したりすれば費用が発生する為、小さな部材などは専用のヤスリで人間の手作業で行い表面のケレン作業を行ったりしています。
けれんの由来
けれんという言葉は観客の意表をつくスリルやスピードのある演技や演出をいった意味で使われる用語でした。
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