饅頭(まんじゅう)とは鉄骨柱のベースプレートと捨てコンの間にある無収縮モルタルのことです。
鉄骨工事では柱を建てる際にコンクリートに直接柱を置くことはありません。
ベースプレートの中心に高さ約30mm程度、幅は丸か四角で約300mm~400mmくらいのモルタルをセットして柱を立てていきます。
なぜ饅頭(まんじゅう)が必要なのか?
これは建設会社がトランシットという機械で柱が斜めに建っていないかを確認します。
その際にズレがあった場合にワイヤーなどで先端を引っ張って鉛直に建なるように調整します。
これは「建ちを見る」という言葉が使われたりします。
その際に捨てコンと呼ばれるコンクリートにそのままおいていたら、多少は倒れても基礎が完全に水平ではない可能性もある為、斜めに倒す作業自体もしづらくなります。
そんな時に饅頭があるとベースプレート自体も少し斜めになるので建ち起こしを行う際にも重宝します。
饅頭(まんじゅう)は高く作りすぎないこと
アンカーボルトはダブルナットで、締め付け後にネジ山が3山以上は出ていないといけません。
これは建設会社がやる仕事で鉄骨工事の中には含まれません。
しかしこの饅頭の精度で柱の傾きなどが変わってくるためしっかり覚えておきましょう。
鉄団子(てつだんご)という商品
この商品はアンカーボルトをセットしてコンクリートを流し込む際に先にセットしておいて、ネジ部分で高さを調節して柱を建てていくといった部品です。
この鉄団子(てつだんご)を使用する理由は工期の短縮です。
無収縮モルタルは乾くまでに約3日ほどかかると言われています。
鉄団子(てつだんご)を使用すれば捨てコンの打設時点でセットしている為、多少の工期短縮がはかれます。
ではなぜ通常は鉄団子(てつだんご)ではないのでしょうか?
鉄骨柱が重くなると鉄団子(てつだんご)では柱を支える部分が小さくなります。
この部分が小さすぎるとベースプレートの中心に来ていないと逆に斜めに柱が建ってしまう可能性の方が高くなってしまします。
柱の重さによって無収縮モルタルで饅頭(まんじゅう)をつくるか、鉄団子(てつだんご)で施工していくかを検討します。
無収縮モルタルとは
通常のモルタルを使ってしまうと乾く際に膨張したり、収縮したりして形が変形してしまう場合があります。
無収縮モルタルを使うことで形が変形してしまうリスクを防げます。
まとめ
今回は柱と捨てコンの間にある饅頭(まんじゅう)の解説を行いました。
柱の建ち角度を見る際にはかなり重宝されるものであまり目立った存在ではないですがとても大切な工程です。
鉄骨工事範囲外ですが鉄骨工事に絡んでくる工程ですので建方前の工程を確認して工期などを打ち合わせるのも鉄骨工事を請負う上で大切になってきます。
この用語を覚えておいて使えるようにしましょう。
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