鉄骨工事で使われるVE(ブイイー)、CD(シーディー)とは

鉄骨工事をしていると「VE案(ブイイーあん)を提示します」「CD案(シーディーあん)をお願いします。」などの言葉が飛び交うことがあります。

今回はVE、CDについて解説していきます。

目次

VE(ブイイー)とは

VEとはValue engineering(バリューエンジニアリング)の略です。

製品のコストと機能の両面から見直して価値を高めていくことです。

建築では機能や品質はそのまま保ちつつ改善案や代替え案を出していく方法を指します。

VEは直訳すると「価値工学」と略されます。

CD(シーディー)とは

CDとはCost down(コストダウン)の略です。

意味はコストを下げることが第一でその為なら機能面も下がってもしょうがないといった意味です。

とにかくコストを下げることが目的として言葉です。

建築ではVEを使い、CDはあまり使わない

VE案はは品質はそのままでコストだけを下げるときにも使われる言葉です。

建物を作る側ではもちろん品質が落ちるのは嫌なことです。

そりゃそうですよね。

建物を作る施主は建築に関しては素人です。

  • 見た目を良くしたいがコストはかけたくない。
  • 工期を縮めて店を早くオープンさせたい。

などの理由で建築の様々な方面からVE案を提示してもらい最善をつくしてお客のニーズに答えるといった際によく使われます。

あまり大幅なVE案を下請けが出す事はできない

鉄骨工事では柱の位置や材料が手に入らないからといって安易にVE案を出すと構造上に問題をきたしてしまう可能性があり、大幅な変更は出来ません。

施工上の小さな問題だったり、軽微な変更点であればVE案を提示することが多々あります。

あまりにもコストが高すぎる可能性がある場合には設計事務所から図面の変更(いわゆるVE案)があり、その後に各下請けに再見積もりをしてコストを下げ、工事に着手することになります。

鉄骨工事に関してはVE案は部材を少し軽くして鉄骨全体の重量を下げたり、複数階の建物であれば階数を減らして再見積もりをすることがあります。

VE案というのは下請けから建設会社へ材料の手配状況や工期の短縮、施工性の効率化などで提案することもありますし、設計事務所側からVE案を下請けに出す事など様々あることを覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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