鋼材のナマシ線、番線は建築ではどのように使う?

鉄骨工事をやっていると外観から見えるコラムやH形鋼がメインになっているのはわかると思います。

今回は意外と良く使うナマシ線、番線に付いて解説していきます。

目次

ナマシ線、番線とは

ナマシ線、番線とは細い鉄線のことで鉄骨工事で必要なものを結束で使用する為に使うものです。

通常鉄線を焼きなましといった工程を行って柔らかくしています。

鉄線というのは通常は固く、曲げようとしても相当なチカラが必要となります。

ナマシ線はこの鉄線を一度加熱して再度冷却するときに緩やかに冷却をします。

するとこの緩やかな冷却で鉄の組織が軟化し柔らかく粘りのある鉄線になるのです。

ナマシ線は鉄骨工事現場では番線と呼ばれることが多いです。

番線を使う用途

鉄骨工事では番線は様々な場所で使われます。

鋼材で胴縁などのピース数が多い品物に関しては加工業者の出荷時に必ず番線で結束して出荷するのが普通です。

特にピース数が多い品物はトラック運搬時に荷崩れを起こしてわかりやすいように積み込みしていても現場で仕分けをもう一度しないといけなくなり時間がかかってしまうことだってあります。

そんなときには必ず番線で工区事や、長さ別で結束する為に番線を使います。

また鉄骨を組み上がってくると足場を組んでいきます。

足場材は同じ毛状のものがいくつも存在して結束してんいないとバラバラになってしまいます。

このような場合にも必ず番線で結束します。

番線は通常は使い捨てなので現場ではスクラップとして処理しないといけません。

建築現場では番線が落ちていることが多々あるので気付いたら拾って捨てることを意識しましょう。

ナマシ線、番線のサイズ

ナマシ線、番線には線径の大きさがあります。

サイズは様々ありますが鉄骨建築で使うサイズは以下が多いです。

  • #10(約3.2mm)〔10番線と呼ぶ〕
  • #12(約2.6mm)〔12番線と呼ぶ〕

この2種類があり、1巻(ひとまき)という単位で呼ぶ事が多いです。

1巻あたりは25kg巻(にじゅうごきろまき)と50kg巻(ごじゅっきろまき)が存在します。

同じような作業をするのであれば50kg巻がいいのですが持ち運びなどをする場合には25kg巻を使うのが一般的です。

まとめ

ナマシ線、番線というのはあまり目立った存在ではないのですが鉄骨工事では製作段階や鋼材納品時に必ず使う物です。

現場でも何かを固定させたい場合などに番線を使うことが多々あります。

台風などの養生や、ちょっとした機材の結束などにも活躍します。

現場には必ず番線は常備してあるので建設会社の監督に許可をもらい使用させてもらうといいでしょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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