鉄骨工事のフルペネとは

鉄骨工事の溶接においてフルペネとは完全溶け込み溶接のことを指します。

フルペネはfull penetration(フルペネトレーション)の略で呼ばれています。

鉄骨工事において柱のベースプレートやダイヤフラムなどの溶接や仕口と呼ばれるH形鋼を接合するために柱から短い梁を出している部分にはフルペネ溶接が必要となります。

溶接部分の鋼材には開先加工を施されています。

フルペネと行う場合にはルートギャップと呼ばれる鋼材と鋼材に数ミリの隙間を空けて溶剤が鋼材の間にしっかり溶け込むように溶接を行います。

この際に溶剤が下に流れ出ないように隙間の裏側に裏あてを付けて溶接していきます。

目次

フルペネ溶接には検査がある

フルペネ溶接部分には超音波探傷試験があり中まで溶接がしっかり行われているかを機械を使って調べます。

外観の見た目だけでは綺麗に溶接してあるようでも内部に空洞があったり、完全に溶け込みが出来ていない溶接などはこの機械で欠陥を検知します。

建設会社が委託した第三者機関が鉄工所に出向きこの試験を行います。

この時点で欠陥が発覚した場合にはもちろん溶接のやり直しを行わないといけません。

フルペネ溶接の表記

フルペネ溶接では図面にこのような記号が付けられており、図面をチェックしておきましょう。

一般的にはフルペネ溶接を行わないような場所でもたまにこの表記がされている可能性もある為注意しておきましょう。

フルペネ溶接は完全溶け込み溶接や突き合わせ溶接などの用語で使われることが多いです。

フルペネ溶接と完全溶け込み溶接は同じ意味ですが突き合わせ溶接は隅肉溶接のように部分溶け込み溶接にも使われることがあるので完全溶け込み溶接と突き合わせ溶接は別の意味になることを覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

鉄鋼商社に勤務する営業マン。
鉄骨工事などを請け負い鋼材を扱って16年目。
鋼材を扱うと専門用語が多すぎて何をいっているかがわからなかった新人時代があり、そんな素人でもわかりやすいように解説します。
誰でもわかりやすく鉄骨工事のことをサクッと調べられるようなブログを運営していきます。

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